【業種別許可ガイド】構造体の骨組みをつくる「鉄筋工事」。加工・組立てから、鋼構造物やとびとの境界線まで

鉄筋工事とは?建物の強度を陰で支える工事

こんにちは。八王子のRe.ing行政書士事務所です。

建設業許可29業種を1つずつ解説していく「業種別許可ガイド」。

今回は、ビルやマンション、住宅の基礎の中に埋まり、完成すると外からは見えなくなるけれど絶対に欠かせない「鉄筋工事(鉄筋工事業)」を取り上げます。

地震が多い日本において、コンクリート構造物の強度を支える重要な役割を担っているのが鉄筋です。

鉄筋工事を行う事業者様から、

「元請会社から、500万円以上の現場に入るために建設業許可を取ってほしいと言われた」

「これまで下請として行ってきた工事実績で、建設業許可を取得できるのか知りたい」

といったご相談をいただくことがあります。

今回は、鉄筋工事に該当する具体的な工事内容から、似ているようで異なる「鋼構造物工事」や「とび・土工工事」との違い、実務経験を証明する際のポイントまで解説します。

鉄筋工事とは|鉄筋を網目のように組み上げるプロの技

鉄筋工事とは、棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、または組み立てる工事です。

建築物や土木構造物のコンクリート内部に配置される異形鉄筋などの棒状の鋼材を、加工図に沿って切断・曲げ加工し、現場で結束線などを使用して組み上げていきます。

建物が完成すると鉄筋そのものは見えなくなりますが、建物や構造物の強度を支える非常に重要な工事です。

具体的な鉄筋工事の例

鉄筋工事には、たとえば次のような工事があります。

  • 鉄筋加工・組立て工事
  • RC造ビルやマンションの壁・柱・床などの鉄筋組立て
  • 住宅基礎の鉄筋配筋工事
  • 橋脚、トンネル、擁壁などの土木構造物における鉄筋工事
  • ガス圧接工事、鉄筋継手工事

実際にどの建設業許可が必要になるかは、請け負っている工事の内容によって判断する必要があります。

鉄筋加工・現場組立て・継手

鉄筋工事は、現場で鉄筋を組み立てる作業だけを指すものではありません。

自社の加工場などで鉄筋を切断・曲げ加工して現場へ運ぶ「加工」から、現場での「組立て」、さらに鉄筋同士を接合する「ガス圧接」なども鉄筋工事に関係します。

そのため、「自社が行っている工事が鉄筋工事に該当するのか分からない」という場合は、実際の請負内容や施工内容を確認したうえで判断することが重要です。

鋼構造物工事やとび・土工工事との違い

鉄筋工事の建設業許可を検討する際に注意したいのが、他の建設業種との違いです。

特に「鋼構造物工事」や「とび・土工工事」などは、現場によって関連する作業が含まれることがあるため、実際にどの工事を請け負っているのかを整理する必要があります。

「鉄骨」と「鉄筋」の違い

名前が似ているため混同されやすいのが、「鉄筋工事」と「鋼構造物工事」です。

鉄筋工事では、主にコンクリートの内部に配置する棒状の鋼材である鉄筋を扱います。

一方、鋼構造物工事では、ビルや工場などの骨組みそのものとなるH形鋼やコラムなどの鉄骨を扱います。

同じ「鉄」を扱う工事であっても、使用する建材や工事内容が異なるため、建設業許可では別の業種として扱われます。

住宅の「基礎工事」を一式で請け負っている場合

ハウスメーカーや工務店などから「戸建住宅の基礎工事一式」を請け負っている場合には、少し注意が必要です。

住宅の基礎工事には、

  • 掘削
  • 型枠
  • 鉄筋組み
  • コンクリート打設

など、複数の作業が含まれることがあります。鉄筋の組立てのみを専門に請け負っている場合と、掘削からコンクリート打設まで基礎工事全体を請け負っている場合では、検討すべき建設業許可が異なる可能性があります。

工事名称だけで判断するのではなく、実際の請負契約や施工内容を確認することが大切です。

鉄筋工事の建設業許可|実務経験を証明する際の注意点

鉄筋工事の建設業許可を実務経験によって申請する場合、重要になるのが、これまでどのような工事を行ってきたのかを証明する資料です。

鉄筋工事では、ゼネコンや一次下請会社などから再委託を受けて工事を行っているケースも多く、長期間にわたって多くの工事に携わっている事業者様も少なくありません。

しかし、注文書や請求書などに、

「〇〇現場 常用」

「〇〇工事 応援」

といった記載しかない場合、書類だけでは具体的にどのような工事を請け負ったのか判断しにくくなることがあります。

そのため、

「〇〇マンション新築工事 鉄筋配筋工事」

「〇〇邸基礎鉄筋加工・組立て一式」

など、鉄筋工事を請け負ったことを客観的に確認できる資料を整理しておくことが重要です。

また、保有している資格などによっては、実務経験による証明とは異なる方法で技術者要件を確認できる場合もあります。

「これまでの注文書や請求書で申請できるのか分からない」という場合も、まずは現在お持ちの資料を確認するところからご相談いただけます。

建設業許可について詳しくは、当事務所の「建設業許可」ページもご覧ください。

まとめ|鉄筋工事の建設業許可でお困りならご相談ください

コンクリートを打設すると外からは見えなくなる鉄筋ですが、その施工は建物や構造物の強度を支える重要な役割を担っています。

そして、事業の拡大や請負金額の増加、元請会社からの要請などをきっかけに、建設業許可の取得を検討する鉄筋工事業者様もいらっしゃいます。

「これまで下請として配筋工事を行ってきたが、手元の請求書や注文書で建設業許可を取得できるのか」

「ガス圧接を中心に行っているが、鉄筋工事の許可でよいのか」

「鉄筋工事と鋼構造物工事のどちらに該当するのか分からない」

このような場合も、現在の工事内容やこれまでの実績を確認したうえで、必要となる建設業許可や申請方法をご案内します。

建設業許可の取得を検討されている方は、Re.ing行政書士事務所までお気軽にご相談ください。